どうも、ふじけんです。
私は、人間観察が好きなんですよね。
『変わった歩き方してるな』とか、『いい姿勢してる』とか、『その姿勢してたら腰痛そう』とか
色々みて考えちゃうんですよね。
素の姿って一番いろんなものが見えるんですよ!
仕事でも当然姿勢は良く見るのですが、クライアントに「姿勢見ますね」なんて言っちゃうと普段の姿勢よりいい姿勢を取ろうとするんですよね。笑
特にマッチョな人なんて、今から大会ですか?って言いたくなるくらいナイスポーズしますからね。笑
なので私はなるべく素の状態を見るように心がけています。
そしてそれくらい普段の姿勢や歩き方、仕草(癖)っていうものは大切なんですね。
偽りの姿勢なんて見ても意味がありませんから。笑
そして今回はこの姿勢について解説していきます。
自分の姿勢がわかればトレーニングの質も向上するかもしれません。
姿勢タイプはノーマルを入れて、大きく分けて4タイプあります。(諸説5タイプ)
- normal(ノーマル)
- flat back(平坦)
- kyphosis lordosis(猫背)
- sway back(スウェイ)
この記事を参考にしながら自分はどのタイプか考えてみてください。
目次
姿勢
姿勢という言葉は、身体の構えあるいは全身の形を表すのに用いられ、日常生活的には比喩的に態度や心構えを指すこともあります。
また運動学では、頭部、体幹や四肢という体節の相対的な位置関係を“構え”、身体の基本面が重力方向に対してどのような関係にあるのかを“体位”と呼んでいます。
姿勢から得られる情報は多くあり、1つの特徴として捉えることが大切なのは言うまでもありません。
しかし、姿勢はあくまでその時の状況を一部切り取ったものであり、骨格・筋肉の状態を全て表したものではないので注意が必要です。
4つのタイプ
前述した通り姿勢タイプにはノーマルを入れて4つに分けられます。
そして主にこの姿勢タイプは脊柱の彎曲に着目し、重心線に対して点で記された関節軸(ランドマーク)がどれだけ逸脱しているかを評価し分類しています。
このように骨構造と関節位置を把握することで、それに付随する筋肉達がどのような影響を受けるか仮説を立てやすくなります。
そしてここではわかりやすくするために、その筋肉達を2つの種類に分けて説明していきます。
- 短縮筋(よく使われており、筋力は強く、筋肉が短くなっていることが特徴)
- 延長筋(あまり使われておらず、筋力は弱い、筋肉が伸ばされた状態になっていることが特徴)
(注:厳密にこの限りではありません。)
normal 正常
- 胸椎:正常な後弯
- 腰椎前弯:20〜30°
- 骨盤:中間位(上前腸骨棘と恥骨結合が同一垂直面上)
- 股関節:屈伸0°
- 膝関節:屈伸0°
- 脛骨:軸が垂直
- 足関節:底背屈0°
正常の方は、脊柱が生理的彎曲(S字)をしており、各ランドマークが垂直軸と一致していることです。
なかなかいません!笑
大概の方は頭が前方に位置(前方頭位)し、ランドマークが逸脱しています。
ノーマル以外の姿勢全てに当てはまる特徴として、前方頭位があるのでチェックしてみるといいと思います。
flat back 平坦
- 胸椎:上部屈曲、下部平坦
- 腰椎:平坦
- 骨盤:後傾
- 股関節:伸展
- 膝関節:伸展
- 足関節:軽度底屈
日本人に多い姿勢です。
特徴としては名前の通り脊柱はフラットで、骨盤は後傾し頭頸部は前方に位置しています。
短縮筋はハムストリングスで、腰部が延長位のため腹筋群も短縮あるいは優位な筋肉と考えられます。
延長筋は股関節屈筋群で、特に一関節筋の腸腰筋が延長位となります。
kyphosis lordosis 猫背
- 前方頭位
- 胸椎の後弯
- 腰椎の過前弯
- 骨盤前傾
- 股関節屈曲
- 膝関節軽度伸展
- 足関節わずかに底屈
比較的女性に多い姿勢です。
特徴としては脊柱のS字彎曲が過大なことで、骨盤が過度に前傾していることです。
短縮筋は腰部脊柱起立筋群や股関節屈筋群(特に大腿筋膜張筋、大腿直筋)です。
延長筋は頸部屈筋群や上部脊柱起立筋群、外腹斜筋、ハムストリングスです。
sway back スウェイ
- 変位を伴う胸椎の屈曲
- 腰椎平坦または屈曲位
- 骨盤後傾
- 骨盤前方変位を伴う股関節の過伸展
- 膝関節過伸展
- 足関節中間位または軽度底屈位
比較的男性に多い姿勢と言われています。
特徴としては骨盤が後傾と骨盤の前方変位(股関節軸が垂直軸に対して過度に前方に位置している)です。
短縮筋はハムストリングや内腹斜筋(上部繊維)です。
延長筋は股関節屈筋群(特に腸腰筋)や外腹斜筋、上部背筋群になります。
よい姿勢とは?
よい姿勢とは、一体どんな姿勢なのでしょうか?
この問いに関しては非常に難しく感じます。
よい姿勢、わるい姿勢を判断する基準は、どのような視点で見るのかによって異なると考えられます。
力学的には、姿勢の安定性、力の効率などが問題になります。
形態学的には、脊柱、四肢の骨格、関節や筋の構造などが中心になります。
運動生理学的には、疲労、循環やエネルギー代謝などが考えられます。
そして美学からは、プロモーションや表現様式などが中心になります。
同じ姿勢であっても、それぞれの視点によって、姿勢には異なる意義があり、それに従って理解され、評価されると考えられます。
こう考えるとボディービルやフィジークなどは力学的にも運動生理学的にも大切で、最後の到達点として美学がある。このように考えられるかもしれまんせんね。
難しい問いですが、姿勢は目的と一緒で何を求めているかで、よい・わるいは違ってくると考えています。
姿勢タイプの考え方
上記では姿勢の各タイプの説明をさせていただきました。
姿勢タイプの考え方について説明します。
ここでは姿勢のよい・わるいではなく、姿勢から予測できる形態学的視点(筋肉)について説明していきます。
シンプルに考えます。
短縮筋=使われやすい筋肉と考えると、その筋肉が作用する方向に関節または骨が運動してやすいと考えられます。
短縮筋とその筋肉が起始停止する関節や骨の運動方向は共通していると思います。
例えばハムストリングスが短縮筋の人は、骨盤が後傾している可能性が高いです。
ハムストリングスは、骨盤の坐骨結節から起始します。
そのため立位姿勢をとった際に骨盤を後傾方向に引っ張ることになります。
逆にkyphosis lordosis(猫背)のように骨盤前傾している人は、骨盤の前側に起始する大腿直筋や大腿筋膜張筋が短縮している可能性が考えられます。
このように筋肉の起始・停止を理解しておけば、姿勢タイプに分けなくても、自分の姿勢から短縮筋や延長筋を仮説することができます。
姿勢から読み解くのはあくまで仮説です。実際は徒手評価をして本当に短縮しているか、延長しているかを判断することがとても大切です。
そしてもう1つこの姿勢タイプから共通していることがあります。
それは短縮筋の対側は延長筋の可能性があることです。
このように対となる筋肉は、筋肉の状態も対となる可能性が高いです。
太ももの裏が硬い人は、前側は柔軟かもしれませんね。
自分の身体の特徴を是非見つけてみてください。
中には対となる筋肉がどちらも柔軟だったり、硬かったりもします。女性は特に軟体が多い印象です。痛みに悩まれている場合は、信頼のあるセラピストに評価してもらうことをオススメします。
姿勢を良くするには?
ここでのいい姿勢とは、姿勢タイプをよりノーマルに近づけるという目的で考えていきます。
結論から言いますと、1つの答えはありません!
前述した通り、姿勢はあくまで仮説であり、なぜその姿勢になっているかはしっかりと評価しないと答えは見出せないと思っています。
シンプルに考えた場合、短縮筋=ストレッチ、延長筋=筋力強化で良いのかもしれませんが、私は納得できません!
なのでここでは正直に言います。
実際に評価をしていないのに、よい治療など私は答えられません。
(実際評価させていだだければ、いくらでも治療致します。)
あくまで仮説です。
姿勢タイプはあくまで自分がどういう傾向にあるか考える1つの手段にしてください。
自分自身が解剖学や運動学を理解し、学ぶことが大切だと思っています。
つまり最大の治療法は自分の身体を知り、理解することです。
まとめ
姿勢タイプについてまとめてみましたが、いかがだったでしょうか?
自分の姿勢タイプは見つかりましたか?
姿勢から自分の普段のトレーニング時の身体の使い方や運動の癖を見直すことは可能かと思います。
それぞでの姿勢を考えれば、得意不得意も少しは理解できるかもしれません。
しかし、このタイプ分けはあくまで1つの指標にしかなりません。
姿勢だけでは全てを理解することはできないのを忘れないでください。
これを基にみなさんが、怪我なくより効果的にトレーニングできるようになりましょう。