みなさんベンチプレス何㎏上がりますか?
最近ベンチプレスから離れていたこともあり、1RMが落ちてしまいました。😭
どうも、ふじけんです。
ベンチプレスで『腰が痛くなる』や『翌日に腰に筋肉痛がきます』という悩みをよく耳にします。
大胸筋を鍛える種目のはずが、いつしかその負荷は腰に逃げている、そんなことがあっては大変です。
そこで今回はベンチプレスでの腰痛について、解剖学的視点から原因と解決策について解説していきます。
目次
ベンチプレスで腰が痛くなる原因
ズバリ、原因はブリッジです。
ベンチプレスでみなさんブリッジを組みますよね?
その時に腰椎が過度に伸展している方は要注意です。
それでは解説していきます。
ブリッジはなぜ組むの?
そもそもブリッジってなんで組むのでしょうか?
フラットベンチでのベンチプレスの場合、ターゲットとなる筋肉は大胸筋(特に中部・下部線維)になると思います。
ベンチプレスは筋トレ種目のBIG3の1つであり、筋肥大と同じくらい重量を扱うことを重視します。
高重量を扱うにあたって大胸筋の構造を考えると、中部・下部線維が大きいことがわかると思います。
重量を扱うにあたっては構造上、中部・下部線維を使うことが望ましいですね。
つまり中部と下部線維方向へプッシュアップを行う場合、ブリッジを組むことで大胸筋の中部・下部線維の筋繊維走行がバーベルの軌道と一致していることが、より力を発揮する上で大切だと考えられます。
ブリッジを作ることで体幹に対して下方へ押し下げる運動に近づくためブリッジを組みます。
私理論ですが、方法には狙いがあります。筋トレは筋肉の話抜きでは語れません。機能解剖を頭に叩き込みましょう。
大胸筋の詳しい機能解剖についてはこちらを参考にしてみてください↓↓
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筋トレ技術向上|大胸筋の機能解剖を解説!
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腰痛を引き起こすブリッジ
ブリッジを組む意義は理解できたかと思います。
高重量を扱うにしろ、中部下部を筋肥大させるにしろ、ブリッジを組むことで出力が発揮しやすいのは解剖学から考えると理解できますね。
それでは腰痛を引き起こしてしまうブリッジは一体どういったものなのか。
ズバリ、腰椎で伸展している人です。(腰椎でブリッジを組んでいる人)
大胸筋は脊柱の高さでいうと胸椎レベルで付着しているため、理想的なフォームとしては胸椎で伸展しブリッジを組むことになります。
腰椎で伸展することにより、腰椎への圧縮ストレスが強くなり腰痛を招くことになります。
自分はそんなわけないと思う方いるかもしれませんが、自分のボディーイメージと実際の動きというのはズレていることが多いです。
写真を撮ってもらうのが一番いいでしょう。
是非自分のフォームチェックをしてみてください。
なぜ腰椎で伸展してしまう?
そもそもなぜ腰椎で伸展しまうのでしょうか?
今回はその原因について2つ挙げてみました。
- 構造による影響
- 相対的柔軟性による影響
それでは解説していきます。(注意:この限りではない)
構造と可動域
まず外せない内容として脊柱の骨構造と可動域の関係があります。
椎間関節において、胸椎では上関節面は後方、下関節面は前方を向いています。
一方、腰椎では上関節面は内方、下関節面は外方を向いています。
このような骨構造の特徴によって、腰椎は胸椎よりも屈伸運動を行いやすいが、側屈、回旋運動が制限されやすいと言えます。
ただし、伸展動作においては話は違います。
胸椎の伸展可動域は20°〜25°といわれており、腰椎の伸展可動域は15〜20°とやや胸椎の方が伸展可動域は大きいんです。
(注意:胸椎は生理的後弯からの測定)
ちなみに胸椎の屈曲・伸展運動に関しては、尾側でより大きくなります。
これも腰椎が過剰に伸展しやすい原因と関係しているかもしれませんね。
相対的柔軟性
腰椎が伸展しやすい人は、隣接関節が腰椎に対して相対的に柔軟性が欠けているかもしれません。
隣接関節は胸椎と股間節になります。
胸椎の伸展が不足(硬い)ために腰椎で代償するパターンが考えられます。
もう1つは股関節の柔軟性ですが、腰椎の伸展に対して股関節の前面(屈筋群)が硬い可能性があります。
股関節の前面が硬いとブリッジを組んだ時に過剰に骨盤を前傾してしまうことが考えられます。
これにより腰椎は骨盤前傾に伴い伸展しやすい環境にさらされるでしょう。
このように隣接関節の硬さが、腰椎を自ずと伸展方向に動かしやすい環境にしてしまっているかもしれません。
解決策
原因がわかれば解決策は簡単です。
まずは自分のフォームをチェックしましょう。(これが一番大切)
もし腰椎が過剰に伸展していれば、相対的柔軟性を疑っていいと思います。
胸椎の可動性と股関節の前面の可動性をチェックしてみましょう。
胸を張るようにブリッジができるか?
股関節の伸展可動域は十分にあるか?
胸椎の可動域に関しては、胸椎の伸展方向へのストレッチを大事なのですが、胸椎と連結している肋骨の動きを出してあげることも大切です。
深呼吸をして肋骨(胸郭)の柔軟性を作りましょう。
また胸郭は腹筋群の硬さの影響を受けやすいです。
腹筋群のストレッチなども効果的かもしれません。
そして股関節の前面に関しては、特に腸腰筋と大腿直筋を十分にストレッチしましょう。
ただストレッチでの改善には時間がかかります。
フォームを修正する1つの方法として、足の位置を修正してみましょう。
膝関節を屈曲しすぎると大腿直筋が伸長され、骨盤の前傾を誘発しやすい環境になります。
膝関節の屈曲を減少させ骨盤が前傾しすぎないように修正することで改善されるかもしれません。
また腰椎の伸展による圧縮ストレスを軽減させるために、腹圧を高めることも大切です。
呼吸を利用するのは当たり前なのですが、もう1ついいアイデアを紹介します。
内転筋群を利用します。
内転筋群は腹圧を高めるために働く骨盤底筋群と筋連結ををしています。
さらに腸腰筋を介して横隔膜とも連結するといわれています。
これにより内転筋群を働かせることで、腹圧をかけやすくなり、体幹部が安定します。
ベンチプレスの際には、ベンチ台を大腿部で挟むように力を入れると腰痛予防になるかもしれません。
一度試してみてください。
まとめ
如何だったでしょうか?
腰椎の伸展が原因であること以上に、なぜ腰椎が伸展しやすいのかお分りいただけたら幸いです。
ブリッジを見様見真似で組むと実は腰椎で組んでるなんてことはよくある話です。
なんども言いますが、フォームチェックがとても大切です。
腰痛の有無に関わらず、是非自分の写真を撮って確認してみましょう。
そうすれば腰痛と縁を切れるかもしれませんね。