どうも、ふじけんです。
筋トレの基礎・基本であるセット名の説明とそれぞれの効果について説明していきます。
意外な発見もありつつ、大切な知識ですので、特にトレーニング初心者にはオススメの内容になるかと思います。
それではいってみましょう。
目次
シングルセットとマルチセット
まず大まかに分けて、シングルセット(ストレートセット)とマルチセットの2つに分けられます。
シングルセット=単種目、マルチセット=複数の種目でのセットの組み方になります。
シングルセット(ストレートセット)法
1つのセットで1つの種目を行うことになります。
シングルセット(ストレートセット)法はトレーニングを行う上で最も基本的なセットの組み方になります。
初心者から上級者まで幅広く取り入れられることができる方法になります。
例えば、ベンチプレス(1種目)を10回行い、インターバルをとり、これを3セット行うことになります。
これで10回×3セットのストレートセットをやったということになります。
1種目ごとにインターバルを置きながら何回かずつやっていくものになります。
1つのセットで1つの種目に集中できるので、フォームを正確にマスターしたい場合や、その種目の最大筋力を高める場合には有効です。
マルチセット法
マルチセット法は複数の種目をインターバル無しに連続で行うセット法になります。
種目数や拮抗筋などを利用する方法によって名前が変わってきます。
- コンパウンドセット法
- スーパーセット法
- トレイセット法
- ジャイアントセット法
- サーキットセット法
があります。
一定時間内により多くの種目とセット数、トレーニング量をこなすことができる方法になります。
短い時間に多くのトレーニングをすることで時間に対する効率を上げることができます。
さらに短い時間で筋肉を疲労させることで筋肥大を促進するとも考えられています。
それぞれ説明していきます。
コンパウンドセット法とスーパーセット法
これらは2種目を合わせて組むセット法になります。
コンパウンドセットでは同じ種目で同関節運動に伴う筋肉をターゲットにします。
例えば、ターゲットを大胸筋にした場合、ベンチプレスをやった後、すぐにダンベルフライを行いインターバルをとり、これを3セット行うとします。
ベンチプレスとダンベルフライでワンセットと考えるので、ベンチプレスとダンベルフライのコンパウンドセットで3セット行うことになります。
一方スーパーセット法では、1種目に対する拮抗筋を2種目に入れたセットの組み方をします。
例えば、ベンチプレス(大胸筋狙い)を1種目とした場合、インターバルを取らずに懸垂(拮抗筋の背筋狙い)をします。
ベンチプレスの後すぐ懸垂、インターバルをとって、ベンチプレスの後すぐ懸垂、インターバルを取って、ベンチプレスの後すぐ懸垂といった感じで、胸と背中のスーパセットを3セット組んだといったことになります。
トレイセット法
トライセット法は、コンパウンドセット法の3種目バージョンになります。
トライセット法でよく使われるのは肩をターゲットにした時ですね。
肩の筋肉を前部、中部、後部と分けて3種目インターバルなくセットを組むことでトライセット法の完成となります。
ジャイアントセット法
ジャイアントセット法は4〜6種目でセットを組む方法になります。
ウエイトトレーニングでは1種目ごとの強度が高いので中々難しいですが、侍従トレーニングなどではかなり効果的だと考えれます。
サーキットセット法
サーキットセット法は7種目以上でセットを組む方法になります。
これは全身の筋肉をバランスよく鍛えることに加え持久力の向上にも期待できます。
しかし、こちらもジャイアントセット法と同様にウエイトトレーニングとしては実用性は乏しいです。
シングルセットとマルチセットの比較
トレーニング量に関連して注目されているもう一つの問題として、シングルセットとマルチセットのレジスタンス・トレーニング・プログラムの比較があります。
これまでのほとんどの研究では、1運動につき1セットを8~12回、意図的に遅いリフティング速度で行うことを、周期化されたプログラムと周期化されていないマルチセットプログラムの両方で比較しています。
これらの研究でよく見られる批判は、1回あたりのセット数が強度、頻度、反復速度などの他の変数から分離されていないため、観察された差が1回あたりのセット数の結果なのか、それとも他の制御されていない変数の結果なのかを確認することが困難であるということです。
しかし、これらの研究の中には、シングルセットプログラムの人気が高まり、その効果が謳われるようになったことを受けて、一般的なプログラムの比較を目的としたものもありました。
このような懸念にもかかわらず、人気の高いシングルセット・トレーニング・プログラムと様々な強度のマルチセット・プログラムを比較すると、相反する結果が得られています。
いくつかの研究では、シングル・セット・プログラムとマルチプル・セット・プログラムの間で同様の強度の増加が報告されています。
しかし他の研究では、以前にトレーニングを受けたことのない人ではマルチプル・セット・プログラムの方が優れていると報告されています。
これらのデータから、未訓練者はシングルセットプログラムとマルチセットプログラムの両方に好意的に反応するという考えが導き出されました。
レジスタンストレーニングの初期段階は神経適応、例えば筋の活性化と協調性の改善によって特徴づけられることを考えると、最初の6~12週間は全体的なトレーニング量が重要ではないのかもしれません。
私自身の体験談を考えると、初期段階は神経適応が主であることと、トレーニング種目に慣れることも含めシングルセットが適当かもしれません。
最近、筋量も筋力の増加を決定する上で重要な役割を果たす可能性があることが示されています。
Paulsenらは、3セットの下半身トレーニングを6週間行った場合、トレーニングを受けていない人では1セットよりも優れていたと報告しています。
しかし、同じ期間の上半身の強度の選択された指標では、1セットと3セットの間に同様の改善が観察されました。
それにもかかわらず、1セットおよび複数セットのプログラムは、初心者のレジスタンストレーニングには有益であるように思われます。
しかし、長期的なレジスタンス・トレーニング研究では、より高い進行率を得るためには、より多くの量のレジスタンス運動が必要であることが示されています。
レジスタンストレーニングを受けている人では、マルチセットプログラムの方が筋力、局所筋持久力、パワー、肥大性の向上に優れていることがほとんどの研究で示されています。
トレーニングを受けた人、受けていない人のいずれにおいても、シングルセットトレーニングがマルチセットトレーニングよりも優れていることを示した研究はありません。
だからといって、初心者がマルチセットを積極的に行うことは私はおすすめしません。
初心者こそフォームの調整と低負荷での適切な呼吸法やリスク管理などを学ぶことに時間を割くべきだと考えているからです。
本気で筋肥大を目指す人であればあることそ、トレーニングは長期化します。
長い目で向き合うことが大切だと考えます。
まとめ
最後に、すべてのエクササイズを同じセット数で行う必要はありません。
トレーニング量を多くするか少なくするかは、プログラムの優先順位とエクササイズで鍛えられる筋肉の種類に関係していることを指摘することが重要です。
これは経験がものをいいますが、何事も継続が大切であるということを意味していると思います。
参考文献
Paulsen, G., D. Myklestad, and T. Raastad. The influence of volume of exercise on early adaptations to strength training. J. Strength Cond. Res. 17: 113–118, 2003.
Rhea, M. R., B. A. Alvar, S. D. Ball, and L. N. Burkett. Three sets of weight training superior to 1 set with equal intensity for eliciting strength. J. Strength Cond. Res. 16: 525–529, 2002.
Schlumberger, A., J. Stec, and D. Schmidtbleicher. Single- vs. multiple-set strength training in women. J. Strength Cond. Res. 15: 284–289, 2001.