筋トレ×解剖・運動学

筋トレのネガティブって?|運動学的解説とトレーニングの活かし方!

2019年9月8日

どうも、ふじけんです。

筋トレ用語で“ネガティブ”って聞いたことありませんか?

一度は聞いたことあるのではないでしょうか?

私は筋の活動様式の一つだと考えています。

今回は筋肉の活動タイプを運動学的視点から解説していきたいと思います。

これを知っていれば、トレーニングの質も向上するのでは?

 

筋収縮?筋活動?ってなに?

筋収縮、筋活動と言ったりしますが、一体何のだろうか?

何となく頭ではイメージできているとは思います。

筋肉が伸び縮みすることじゃないの?

間違ってはいません!

厳密に言うと筋収縮筋が縮むこと、筋活動一定の長さに関わらない筋の活動のことを指します。

収縮という言葉は、筋の短縮、伸長、一定の長さに関わらず、活動と同義的によく使用されています。

がしかし…収縮は互いに引き寄せられるを意味し、

したがって、厳密な用語解釈では、求心性活動時のみ筋収縮は生じると考えられます。

そのため、ここでは筋活動としてお話ししていきます。

→求心性活動に関しては後ほど解説します。

筋活動において筋肉は繊維方向に短くなったり長くなったりするんです。

筋組織は、神経系からの刺激に反応して自動的に(随意的)力を発生させるための独特な構造をしています。

筋繊維の基本ユニットは筋節(サルコメニア)とよ呼ばれています。

一直線に並ぶ筋繊維において、それぞれの筋節の短縮が筋繊維を短縮させるのです!

筋繊維は一直線上に並んでいることから、筋活動は筋繊維方向に沿うということがわかりますね! 

 

筋繊維って?

ここは少し専門的な話になるので、興味がない方は飛ばしてください。

そもそも筋肉は、

筋腹が存在し、筋腹は筋外膜に囲まれ、それぞれの筋原繊維束は筋周膜に包まれています。

それぞれの筋繊維は筋内膜に包まれおり、筋繊維の中にある筋原繊維は多くの筋フィラメントを含みます。

これらのフィラメントは収縮性タンパク質であるアクチンとミオシンからなります。

 

筋活動のタイプ

筋肉は神経系(脳からの指令)により刺激を受けることで活動します。

健常な筋は3タイプの活動によって活性化された力を生み出します。

  1. 等尺性活動
  2. 求心性活動
  3. 遠心性活動

何が違うのか解説していきます。

 

等尺性活動

筋が力を生むが一定の長さを保つ場合に起こります。

等尺性活動時は、その筋による内的トルク(収縮の力)は外的トルク(収縮と拮抗した力)に等しくなります。

つまり、筋肉は短縮せず、関節の動きは回転を生じないこととなります!

 

求心性活動

筋が短縮しながら力を生じる場合に起こります。

求心性活動時は、その菌による内的トルクは外的トルクを上回ることになります。

これは筋が短縮し、その方向への関節の回転を加速することとなります!

これこそ一般的な筋収縮と言えますね。

 

遠心性活動

より優位力が生じながら筋が長くなる場合に起こります。

遠心性活動時は外的トルクは内的トルクを上回ることになります。

この場合外的トルクによって決められた方向に関節は回転することになります。

例えば、ダンベルカールの場合、ダンベルを持ち上げる時は、求心性。下ろす時は遠心性活動となりますね。

 

結局ネガティブってどれなの?

もうお気付きの方がほとんどだと思いますが、

ネガティブ=遠心性活動です。

遠心性活動をイメージすれば、どの種目でもネガティブを意識することができると思います。

 

 

活動タイプを筋トレに活かすには?

力において、速度というのは大きく関係していると考えています。

求心性活動の場合、重たい重量を扱えば扱うほど収縮速度は遅くなります。

一方遠心性活動の場合、重たい重量を扱えば扱うほど伸長速度は速くなります。

つまり、力といっても活動タイプによって筋の発揮速度は異なると考えられます。

どちらの活動タイプの方が筋肥大に効果的なのかは賛否両論ですのでここでは控えさせていただきます。

しかし、トレーニングする際に

  • ターゲットとなる筋
  • それに対する種目
  • 活動タイプ
  • 活動タイプに合わせた負荷設定

この様にトレーニング内容をチョイスしてみるのも面白いかもしれませんね。

割とポジティブ(求心性活動)での負荷量設定をしがちだと思います。

一度ネガティブ(遠心性活動)に合わせて負荷量を設定してみるとトレーニングの質は向上するかもしれません。

あまりに高重量でやり過ぎると、高速度での遠心性活動になってしまいます。高速度では、最大遠心性活動は困難とも言われています。

 

やりすぎ注意!?

上記の様にネガティブ(遠心性活動)を意識したトレーニングは面白いかもしれませんが、

やりすぎには注意が必要かもしれません。

過度なネガティブ(遠心性活動)を意識したトレーニングや、トレーニング初心者(運動不足の人)は、

遅発性筋肉痛を起こしやすいと言われています。

遅発性筋肉痛とは、筋の強力で素早い慎重による歪みと関連する筋挫傷が基盤にあるとされています。

また遅発性筋肉痛は求心性や等尺性活動の際より重度となると言われています。

次の日のトレーニングに響いてしまうかもしれませんね。😅

特に初心者などに教えてあげる時は、軽い負荷で求心性活動をメインにスタートしましょう。

筋肉痛が酷すぎて筋トレが嫌になる人もいるかもしれませんからね😱

 

まとめ

  • 正しくは筋活動
  • 筋活動は筋繊維に沿って起こる
  • 筋活動は3タイプある
  • ネガティブ(遠心性活動)を意識するときは、低負荷から始めよう

 

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