どうも、ふじけんです。
筋トレしているというと、まず聞かれることがあります。
「腹筋割れてるの?」って。
みんな割れています。笑
ご存知の方も多いかと思いますが、シックスパックで有名な腹筋は『腹直筋』になります。
腹直筋は男女問わず割れています。
それは機能解剖を知っていれば理解できるはずです。
そんな誰もが憧れる腹直筋について機能解剖学的視点から解説していきます。
目次
腹直筋ってどんな筋肉?
腹直筋とは、腹部の前面を縦に走る帯状の筋肉です。
主に体幹の屈曲と腹圧の上昇の働きを持ちます。
よく腹筋群の弱化は腰痛の原因になりやすいと言われています。
しかし、腹直筋の過剰努力は返って疼痛の原因になることも考えられます。
起始・停止・作用
起始:恥骨稜、恥骨結合
停止:剣状突起、第5〜7肋軟骨
作用:体幹の屈曲、腹圧の上昇、骨盤の後傾
このようにみてみると、シックスパックとして見えている部分以上に長い筋肉に見えると思います。
停止部に関しては剣状突起や第5肋軟骨まで伸びており、大胸筋の下に潜り込んでいることが考えられます。
また腹直筋は、骨盤が固定された時には胸郭を引き下げ体幹を屈曲させます。
胸郭が固定されているときには骨盤を後傾させます。
腹直筋が優位な人は座位姿勢や立位姿勢にて骨盤後傾をとりやすいかもしれませんね。
逆に腹筋群が弱すぎる人は、上肢運動や下肢運動において、骨盤ならびに胸郭の固定作用が不十分になると考えられます。
腹直筋鞘
腹直筋鞘とは、腹直筋を刀の鞘のようにおおう結合組織の幕で、前葉と後葉によって構成されています。
前葉
腹直筋の前面を覆う結合組織の膜です。
上部3/4は外腹斜筋腱膜と内腹斜筋腱膜の前層、下部1/4は外・内腹斜筋腱膜と腹横筋腱膜によって形成されます。
後葉
腹直筋の後面を覆う結合組織の膜で、腹直筋の上部3/4の高さで終わっています。
内腹斜筋腱膜の後層と腹横筋腱膜によって形成されています。
腹直筋鞘を介した筋の連結
前述した通り、腹直筋鞘と外・内腹斜筋の腱膜は腹直筋鞘を介して腹直筋と連結しています。
これにより、内腹斜筋や腹横筋が収縮し、腹直筋鞘を引っ張ることで腹直筋を安定させ、骨盤と胸郭を制御していることが考えられます。
つまり腹筋群は協調的に機能することが大切であり、一部分のみの過剰肥大や優位になることは適切ではないことが考えられます。
腹直筋は腱画と白線によって割れている
最初にも述べましたが、腹直筋は男女問わず割れています。
なぜなら解剖学的に腹直筋はそういう構造をしているからなんです。
その構造を腱画と白線と呼ばれています。
当然筋力トレーニングを行った結果として、腱画の間で筋腹が膨隆することで腹筋がより割れて見えやすくなります。
腱画
腹直筋鞘の前葉に付着する3〜4本の中間腱で、横方向に走行して腹直筋を数部に分けています。
白線
腹部の前面を縦に走り腹直筋を左右に分けます。
この左右に分けられることにより、腹直筋の左右の緊張差が体幹の側屈運動を生むとも報告されています。
これらの構造上の理由から、腹直筋は割れています。
そのためトレーニングの有無に関わらず、痩せ型の人でも腹直筋が割れている人がいます。
腹直筋の形は個性
構造上の理由により腹直筋が割れていることは理解していただけたと思います。
腹直筋でも様々な腹直筋が存在します。
綺麗にシックスパックの人もいれば、左右の腱画の位置がズレていたり、白線が太いためか左右の腹直筋が離れている方もいると思います。
腹筋をシックスパックにするための腹筋トレーニングなどをよく目にします。
もうお分かりの方も多いと思いますが、それは現実的に不可能です。
成長過程で腹直筋の形や腱画の数が増えることは考えられません。
そのため、腹直筋がフォーパックやエイトパックは個性になります。
その腹直筋の数や位置(形)がトレーニングによって変化することはありません。
逆に増えたらビックリですよね。笑
トレーニングをすることで今の形のまま筋腹のみが肥大することになります。
どの筋肉にも言えることですが、筋肉は肥大はできますが、形や数は増やせません。
割れた腹筋を作る?見せる?方法
何度も言いますが腹直筋は最初から割れています。
しかし割れた腹筋が見える人と見えない人がいます。
この表現が一番正しいですね。
見える人と見えない人がいるんです。
せっかく割れている腹直筋を隠している何かがあるわけです。
そうです、皮下脂肪になります。
割れた腹筋を見せる方法は、腹直筋の上に覆い被さる皮下脂肪を落とすことです。
特に腹部の脂肪は取りづらいですが、努力することで誰もが持ってる腹筋を掘り出せます。
自分の腹直筋がどんな顔をしているか、努力してみてみましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
みんながまずは憧れるであろうシックスパックですが、実はみんなが持っているものなんですね。
努力次第で誰でも割れた腹筋を見せることが可能です。
腹筋が見えるがけで、マッチョと言われる世の中ですから努力してみる価値は十分にあると思いますよ。