筋トレ×解剖・運動学

男の力こぶ!上腕二頭筋を機能解剖学的視点から徹底解説!|筋トレ×解剖×運動学

 

どうも、ふじけんです。

勝手な私のイメージですが、一般的に言われるマッチョの象徴はやはり腹筋と力こぶではないでしょうか?

そんな力こぶとなる筋肉の上腕二頭筋について解剖学的視点から解説していきたいと思います。

解剖学的視点から怪我のリスクについても考えてみましょう。

 

上腕二頭筋ってどんな筋肉?

力こぶといわれる筋肉が上腕二頭筋になります。

上腕二頭筋はその名の通り2つの頭を持ち、長頭短頭に分けられます。

長頭と短頭では起始が異なりますが、停止は同じです。

停止は橈骨粗面になりますが、内側を構成する線維の一部は前腕屈筋腱膜へと移行していきます。

その中でも長頭では、肩甲上腕関節の安定化に寄与するといわれています。

 

上腕二頭筋は肩関節肘関節をまたぐ2関節筋になり、双方の関節運動に関与します。

肩関節の作用として、下垂位では屈曲、90°外転位では水平屈曲に関与します。

肘関節では、強力な屈筋であるとともに、前腕の強力な回外筋になります。

(回外=ドアノブを捻る動き)

 

 

起始・停止・作用

長頭

起始:肩甲骨関節上結節、上方関節唇

停止:橈骨粗面、前腕屈筋腱膜

作用:肩関節の屈曲・水平屈曲、肘関節の屈曲、前腕の回外

 

上腕二頭筋長頭腱は結節間溝を通過後、関節内に進入します。

 

関節内に進入した長頭腱は、烏口上腕靭帯の下方で棘上筋と肩甲下筋の間を走行し、関節上結節上方関節唇に付着します。

 

棘上筋、肩甲下筋の間の隙間を腱板疎部または腱板間隙部と呼びます。

 

短頭

起始:肩甲骨烏口突起

停止:橈骨粗面、前腕屈筋腱膜

作用:肩関節の屈曲・水平屈曲、肘関節の屈曲、前腕の回外

 

上腕二頭筋の短頭は烏口腕筋と合流し、共同腱として烏口突起に付着します。

 

上腕二頭筋腱は近位へ向かうにつれて筋肉内へ広がり、幅広い筋内腱となります。

筋線維は筋内腱に対して深部・浅部の関係で羽状構造をとります。

 

 

上腕二頭筋長頭による肩甲上腕関節の安定化

前述したとおり、上腕二頭筋長頭腱は肩甲骨の関節上結節と結合組織からなる隣接した上方関節唇に起始しています

ここを近位付着部として、この関節包内靭帯は上腕骨頭を超えて上腕骨前面に存在する結節間溝へと走行します。

献体研究によると、上腕二頭筋長頭腱が活動時、上腕骨頭の前方並進を制限することが強く支持されています。

さらにドーム型を呈する上腕骨頭と交差する長頭腱の位置により、上腕骨頭の上方移動を制限する役割も担っているといわれています。

これは外転の自然な関節包内運動を制御する上で必要となる重要な力であると考えられます。

走行を考慮すると上腕二頭筋長頭は、特に肩関節外旋位での緊張が増加することが考えられます。

この腱の緊張が骨頭の求心性をより高め、肩甲上腕関節の安定化に寄与すると考えられています。

 

骨頭が安定していないと、怪我のリスクが高くなります。三角筋トレなど肩関節の外転運動を行う際は、肩関節は外旋位にしておくことで、二頭筋長頭腱の緊張により骨頭の副運動を制御できるかもしれません。

 

 

上腕二頭筋の過度なストレスが肩の痛みと関係している!?

上腕二頭筋を鍛える上でよく目にするのが、肩関節を伸展位に最大ストレッチをかけた状態でのアームカールです。

これを勢いをつけてやっている方をよく目にしますが、かなり怪我のリスクが高いと私は思います。

それは上腕二頭筋長頭の解剖学的構造から理解することが可能です。

 

肩関節の痛みに関して関節唇損傷がしばしば含まれることがあります。

関節唇上部が隣接する関節か周辺にゆるく結合しているのがその理由とされています。

上腕二頭筋長頭腱を構成する線維の約50%関節窩上結節に起始しているといわれています。

上腕二頭筋腱内で発生する過剰に大きく反復する力は、関節窩周辺に対して12時の方向からゆるく結合した上関節唇を部分的に剥離するといわれています。

つまり上腕二頭筋長頭への強いストレスは、上部関節唇へ直接伝わることになります。

これらの解剖学的構造から、上腕二頭筋長頭腱による強力な牽引力や骨頭による剪断力によって、肩上方関節唇損傷が生じることが考えれます。

 

前述したトレーニングなどでは、上腕二頭筋を最大伸長した状態でのトレーニングになります。

この時点で上腕二頭筋にはそれなりのストレスがかかっているわけです。

トレーニーの方々は、そこに1RMの70〜80%の負荷量でアームカールさせます。

それに振り子運動のような勢いをつけるとよりテンションがかかることがイメージできますね。

より上腕二頭筋長頭へのストレスが増え、上部関節唇への牽引力につながることが予測できます。

 

また、上腕二頭筋長頭の近位付着部の弱化や過度な負荷量により上腕骨頭の前方並進を抑止するこの筋の機能は制限されることが考えられます。

これは肩甲上腕関節における前方不安定性や関連ストレスを生じる要因となります。

これも肩関節の前方組織に過度なストレスを与えてしまう要素となりますので注意が必要です。

 

アドバイスとしては、負荷量を落として回数やセット数(総負荷量を上げる)で追い込むようにすることです。

それでもストレスはかかることが予測されますが、扱いやすい重量にすることで、ストレスの軽減と骨頭の前方並進は軽減できるかと思います。

 

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

上腕二頭筋肩関節肘関節をまたぐ2関節筋であるがゆえにストレッチ種目が有名です。

しかしそれが肩関節の痛みの原因にもなりかねないことは、解剖学的構造から理解できたと思います。

根性論を否定するわけではありませんが、怪我のリスクは減らせるに越したことはありません。

より効果的なトレーニングを行う上で是非参考にしていただけると幸いです。

 

 

 

 

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