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スクワットにおける足のスタンスについて|筋トレ✖️解剖・運動学

 

どうも、ふじけんです。

バーベルスクワットにおける足のスタンスについて解説していきたいと思います。

みなさんどのようなことを意識して足の立ち位置を決めていますか?

足の立ち位置はその人の様々な因子に影響を受けます。

それでは解説していきます。

 

 

 

足のスタンス ベースについて

スクワットという種目は足と地面のやりとりが種目全体の要になります。

足は地面につき、足の中心でバランスをとることになります。

バーベルとリフターのシステムがバランスをとるためには、バーベルが足の中心の真上にくる必要があります。

ここでお勧めするスタンスのベースとして、かかとを肩幅程度に開き、つま先を約30°外に向けることです。

足幅、つま先の角度、膝の角度の確認、足幅を広げると骨盤での大腿骨の角度が変わり、それに合わせてつま先も外を向けることになります。

つま先を外に向けることで、脛骨と大腿骨のつながりを自然に保ち膝への負担を避けます。

 

 

大腿骨のモーメントアームは足の中心の位置から測ります。

膝のモーメントアームは膝からバーベルまで、股関節のモーメントアームは股関節からバーベルまでになります。

まずベースとして踵を肩幅程度に開き、つま先を約30°外に向けることを覚えてください。

 

 

個人因子による影響

ただどういうスタンスが良いかには大きな個人差があります。

各個人

  • 腰幅
  • 股関節の硬さ
  • 大腿骨と脛骨の長さとその比率
  • 内転筋群とハムストリングスの柔軟性
  • 膝の関節の構造
  • 足首の柔軟性

といった要素が影響します。

最適なスタンスとは人によって少しずつ違うものです。

 

 

足幅について

足幅膝の位置に影響します。

例えば、身長が高く大腿骨が長く、比較的肩幅がせまい人は足幅を通常よりも広くする必要があります。

 

 

これは足底の中心位置から大腿骨のモーメントアームを図る際に、大腿骨が長いと当然モーメントアームが長くなることを意味しています。

つまり肩幅が狭いのに大腿骨が長いと、肩幅を基準に足幅を広くすると大腿骨のモーメントアームが長くなりすぎるために、バランスを取ろうとすると膝が前に出やすくなります。

そのため肩幅以上に足幅のスタンスを取る必要があります。

その他の例として、胴が長くて脚が短い場合、足幅は少し狭くする必要があります。

これは上記の逆転パターンで考えていただければと思います。

胴が長いことにより、足幅を広くしすぎると体幹の前傾に伴う股関節の屈曲が減少してしまいます。

実際に極端に足幅を狭くしたスクワットと広くしたスクワットをやってみてください。

膝が前に出ないようにスクワットした際に、どちらの方が体幹の前傾に伴う股関節の屈曲が大きかったですか?

きっと足幅を狭くした方だと思います。

足幅を狭くすると膝がつま先に対して前に出やすくなり、足幅を広くすると膝の位置は後ろによります。

しかし、全体的な筋力強化を目的にする場合、かかとを肩幅にするのが最も効果的だと考えられます。

 

 

つま先の向きについて

つま先の向きも個人差がでます。

これは脛骨の内外旋が大きく影響します。

大抵の人(女性が多い)は脛骨の外旋が強いケースが多いです。

足を閉じて立った時に膝のお皿(膝蓋骨)がどちらを向いているかで確認できます。

 

 

膝蓋骨が内側に位置している場合、脛骨が内旋しているということになります。

この状態から徐々につま先だけ開いていき、膝蓋骨が正面を向いた位置から30°外向きが適切なつま先の角度となります。

逆につま先が内向きの人は、つま先を前向きにすることをお勧めします。

こういった調整を行うのは、大腿骨と脛骨のつながりを自然に保ち、膝の内側、外側、関節内の靭帯にねじれが起きるのを避けるためです。

 

 

 

まとめ

何気ない足の位置ですが、少し意識を変えるだけでスクワットの際に動員される筋肉が変化したり怪我の予防にもつながったりします。

自分の身体がどのような構造をしているか理解した上で、上記で示したベースのスタンスを参考にやってみましょう。

 

 

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