どうも、ふじけんです。
今回はスポーツ外傷・障害について基本的なところをまとめてみました。
外傷と障害、似ているようで違うこの言葉。
意味が違えば、そこからの復帰までのプロセスも違います。
当たり前の内容を当たり前に理解していきましょう。
目次
スポーツ外傷・障害
スポーツ外傷
スポーツに通じて、一度の外力で受傷することをスポーツ外傷といいます。
スポーツ外傷には、
- 肩関節脱臼
- 前十字靭帯損傷
- 足関節捻挫
- 骨折 etc...
があります。
スポーツ外傷からの復帰
スポーツ外傷から復帰までの基本的な流れを説明します。
スポーツ外傷を負うと、基本的には現場での応急処置が行われ、重症度によっては救急搬送されます。
次に医師により、診断・治療方針(安静期間の指示、リハビリテーション)が与えられます。
その指示に従い進んでいきます。
その過程で、アスレティックリハビリテーションの介入や指導者による競技動作の改善を図り、
段階的に競技復帰を目指します。
偶発的に生じたスポーツ外傷では、安静期間が終了した段階で治ったと判断し、すぐに競技復帰できると捉えられがちです。
しかし、患部の安静により筋力低下・可動域低下など、身体機能は低下している可能性があります。
前述のように、アスリハなどで身体機能の改善・再発予防に努め、段階的に競技復帰を目指すことが大切です。
特に学生レベルだとチームに専属のメディカルスタッフはいないことがほとんどです。
そのためアスリハなど行うことができないことが多いのが現状ですね。
スポーツ障害
一方、スポーツを通じて使いすぎ(オーバーユース)による繰り返しの負荷の蓄積で生じる障害をスポーツ障害といいます。
スポーツ障害には、
- 腰椎分離症
- 投球動作による肩や肘の痛み
- オスグットシュラッター病
- ジャンパーひざ
- 疲労骨折 etc...
があります。
スポーツ障害からの復帰
スポーツ障害はある競技に必要な動作を繰り返すことで生じると考えられています。
しかし、同じ練習を行うチームメイト全員にスポーツ障害が発生するわけではありません。
つまり、使いすぎだけが原因ではなく、不良な競技動作や柔軟性の低下・バランス不良・筋力不足などのコンディショニング不足がベースにあると考えられます。
それにプラスして使いすぎが加わることでスポーツ障害が発生しやすくなると考えられます。
前述した内容をふまえた上で、復帰のプロセスを説明します。
まずオーバーユースによる障害に対しては、基本的には運動量の調整を第一選択とし、医師や指導者の判断で行います。
不良な競技動作による障害は、競技動作の改善が必要になります。
そのためスポーツ指導者や理学療法士、アスレティックトレーナーによるアスリハが必要となります。
コンディション不足に対しては、アスリハが必要になります。
こちらも同様、段階的な競技復帰が大切になります。
スポーツ外傷・障害で共通している点としては、段階的な競技復帰を目指すことと、
各段階で関わる職種が違うことですね。(段階ごとに関わる職種は一緒)
アスリハやそれに関わる職域の重要性に関してはこちらをチェックしてみてください↓↓
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アスレティックリハビリテーションとは?|職域の重要性|スポーツ医学
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スポーツ指導者の重要性
現在、個々の選手に応じた身体的要因や競技動作の問題点を改善することが大切とされている。
Safety=High performanceという認識をメディカル関係者、スポーツ指導者、保護者、選手などで共有することが求められています。
また、運動量の調整や段階的競技復帰に関しては、現場のスポーツ指導者の果たす役割が大きくなります。
つまり選手個人とのコミュニケーションや練習環境などが鍵になります。
例えば、グラウンドの状態や、使用する用具、練習時間やメニュー、気温や天候、体格差や年齢差など、様々な配慮が必要になります。
そこで一番親身に関われるのが指導者になります。
当然アスリハの段階において、練習時間やメニューなどにおいて、専門家の意見を尊重し行うべきですが、特に医療関係者が日々の練習に帯同していることは少ないと思います。
そのため、臨機応変な判断や対応は現場のスタッフで行なわなければなりません。
現場で的確な判断をするためにも、指導者を含めた専門家たちが共通認識を持つことはとても大切になります。
そして主導権を握るのは現場にいる選手と指導者になるのが大半になります。
チーム一丸となることが大切ですね。
また近年ではパフォーマンス向上や外傷予防プログラムなどが提唱されています。
不良な競技動作や柔軟性低下・バランス不良などのコンディショニング不足の改善はスポーツ外傷・障害からの復帰のみではなく、予防にとても重要であるとされています。
FIFA11+やバスケットボール女子日本リーグの外傷予防プログラムなど、一般的にも行いやすいプログラムが多くありますので、チェックしてみるのもいいかもしれません。
まとめ
今回はスポーツ外傷・障害に関して、またその復帰のプロセスについてまとめてみました。
復帰までのプロセスについて、各職域が関わることがわかったと思います。
私が感じるに、医療とスポーツ現場は繋がるべきなのに、まだまだ別々に考えられているように感じます。
病院で治療していく過程で、医療従事者と指導者および監督などが繋がれることが私の理想形です。
現実はそう甘くはありませんが、この記事が何か架け橋になってくれれば嬉しいです。